高齢者の見守りに関する防犯対策
この項では、高齢者の見守りに関する防犯対策の一部を御紹介させて頂きます。
高齢者は様々な悪徳商法や特殊詐欺のターゲットとして狙われています。
しかも、明らかに違法と分る悪徳商法や特殊詐欺に限らず、上場している企業などからも巧妙な手口でターゲットにされている事もあります。(ここでは企業名や商品名や具体的な手口は書けません)
一般的には、大きく2種類のケースに分類できます。
一つ目は高齢者が「判断するための情報不足」「考える時間がない」「諦められる金額」などが原因で、数千円~数万円の商品(健康食品・化粧品・保険・飲料水など各種消耗品)を定期購入させられてしまうというケースです。(勧誘方法は、「通信販売」「訪問販売」「電話勧誘」「ダイレクトメール」「ネットワークビジネス」など)
もう一つは、高額商品(宝石・金融商品・不動産・ブランド品・寝具・貴金属・各種出資など)を、言葉巧みに購入させられるというケースです。(金融機関と連携して不動産や定期預金などを担保に入れることもある)
どちらであっても犯罪ではありませんが、本人(高齢者)が心から望んで購入したとは限りません。
特に最近は、認知症の高齢者を狙った犯罪やビジネスが増えているので注意して下さい。(高齢者本人や家族が認知症に気付いていないケースも多い)
高齢者の見守りに関する簡単な防犯対策(日常生活編)
1:電話帳に電話番号を掲載しない
電話帳に高齢者の氏名や電話番号が記載されていれば削除して下さい。
既に様々な業者に「固定電話番号+氏名+住所」の情報は流出しているので、出来れば番号を変更して下さい。
2:電話機を録音機能付きのタイプにする
電話機を録音機能付きのタイプに変更して下さい。(詐欺師側は会話を録音されるのを嫌がる)
着信拒否設定(非通知・公衆電話・海外・通知不可)をして、不明な電話がかかってくるのを防いで下さい。
3:インターホンをカメラ機能付きのタイプにする
空き巣犯や訪問販売員はインターフォンのカメラ機能を嫌がるのでカメラ機能付きのインターフォンに変更して下さい。
4:インターフォンの位置を敷地外にする
玄関(敷地内)にインターホンが設置されている場合は、門扉の場所(敷地の境界線)に変更して下さい。
防犯対策の第一歩は敷地内に部外者を侵入させない事です。(侵入する理由も作らせない)
5:表札に複数の名前を記載する
高齢者の独り暮らしは犯罪者だけでなく訪問販売会社などにも狙われやすいので表札に複数の名前を記載して下さい。
6:室内の収納家具を減らす
収納スペースを減らす事で洋服や小物などを減らす事が出来ます。(物を溜め込むとゴミ屋敷化する事がある)
7:ガラスに飛散防止フィルムを貼る
食器棚や室内窓ガラスに飛散防止フィルムを貼って下さい。(転倒や地震の際の怪我予防)
緊急時の防犯対策にも繋がります。
8:転倒防止策を講じる
机や家具の角にソフトクッションを取り付けて下さい。
予算があれば手摺りを付けたり段差解消なども施して下さい。(行政から補助金が貰えるケースもある)
9:火を使う機器を減らす
ガスの消し忘れ等がある場合は、火災などの事故が発生する前にガス調理器をIHクッキングヒーターに変更して下さい。
10:自宅の貴金属や宝石類の種類や数を把握する
貴金属や宝石が減っていた場合は要注意です。(高齢者が宝石を売却する事はあまりない)
泥棒に盗まれたり、訪問買取り業者に押し買い(安く買いたたかれる)されている可能性があります。
離れて暮らす高齢の両親に対して、見守り用のカメラを設置したいという方が増えています。
しかし、いざ高齢者の住宅に防犯カメラや監視カメラを設置しようとすると、両親から猛反対にあうので困っているという御意見を頂戴します。
そんな場合は両親の自宅にもカメラを設置するが、御自身の自宅にもカメラを設置して、両方の家にカメラを設置する提案をしてみて下さい。(御両親からカメラを設置する承諾が得られやすくなる)
中には、御自身の家にはカメラを設置したくない(生活を両親に見られたくない)が、両親は高齢なので心配だという方もいるようです。そのような場合は、弊社の担当者まで御相談下さい。
弊社で防犯カメラの設置工事をさせて頂く場合は、御両親が納得頂ける防犯カメラの設置プランも御用意しています。
高齢者の見守りに関する簡単な防犯対策(デジタル機器編)
1:高齢者のスマートフォンをチェックする
定期的にスマートフォンのチェックをして下さい。(迷惑メールや脅迫メールなどの有無)
頻繁に迷惑メールが届いている場合、既にメールアドレスが流出している可能性があります。
2:ウイルス対策ソフトを使う
アンチウイルスソフトをインストールして下さい。(更新などを忘れないようにする)
スキャンせずに放置している高齢者も多いので、定期的にPCやSDカードやUSBメモリ等をスキャンしてあげて下さい。
3:IT関連の詐欺被害などがあれば報告する
新しいIT関連の詐欺被害などがあれば、定期的に報告してあげて下さい。(パソコンサポート詐欺・ロマンス詐欺など)
口頭だけの説明ではなく、図やイラストを交えて紙に書いて渡してあげて下さい。
4:古いパソコンやスマートフォンを処分する(買取り業者に売らない)
高齢者が使わなくなったパソコンやスマートフォンのSSDやHDDを物理的に破壊してから処分して下さい。
使わなくなったUSBメモリやSDカード類なども破壊してから不燃ゴミに捨てて下さい。
5:無線LANの暗号規格をチェックする
昔からパソコンを使っている場合、WEP(脆弱な暗号化方法)を使用している可能性があります。
Wi-Fiの暗号化には『WRA2(AES/TKIP)』や『WPA-PSK(AES)』や『WPA-PSK(TKIP)』を使用して下さい。
6:現在のパスワードを確認する
パスワードが短かったり数字+アルファベットのみの場合は、記号(%や&や#など)を加えて下さい。
パスワードは最低16桁以上になるように設定し直して下さい。(パスワード解読ソフトが15桁以内の事が多いため)
パスワードを使い回ししている場合は、それぞれのIDに応じて変更してあげて下さい。
7:スマートフォン内のメモ帳などをチェックする
スマートフォン内のメモ帳などにIDやパスワードを書いてあると、不正アクセスされた際に盗み見される事があります。
メモ帳などにパスワードを残さないように注意して下さい。
8:無料Wi-Fi(公共Wi-Fiなど)を使わせない
無料のWi-Fiスポットがあっても、使わせないように注意して下さい。(個人情報を抜き取られる可能性がある)
無料Wi-Fiスポット周辺では、公共Wi-Fiに似た名称の「悪意あるなりすましスポット」が沢山あります。
9:パソコンのアップデートを行う
OSのアップデートを放置している高齢者が沢山います。
高齢者の住宅に行った際は、パソコンのOSやソフトのアップデートを実行するようにして下さい。
10:各種契約書や明細書を見直す(通帳とクレジットカードの明細)
1台のパソコンを使う為に複数のプロバイダと契約をしている可能性があります。(しかも高額な契約になっている)
見覚えのない請求金額を、毎月引き落とし続けられている可能性があります。(使ってない会費など)
他にも、スマートフォンの電池残量が減っても、他人のパソコンでスマートフォン(特にアンドロイド携帯電話)の充電をしない様に注意してあげて下さい。(データを全て盗み見される可能性がある)
また、見慣れないUSBメモリやSDカードがあっても、絶対に自分のパソコンやスマートフォンには繋がない様に教えてあげて下さい。(SⅮカードにウイルスソフトが入っているケースがある)
特に後者のUSBメモリにウイルスが仕込まれているのは、犯罪組織が使うよくある手口です。
身近な高齢者には防犯対策の一つとして是非教えてあげて下さい。
巧妙なデジタル犯罪
この先も、デジタル犯罪はどんどん巧妙化していきます。
そういったIT系の犯罪に対して、テレビやラジオで「マイクロソフト社がパソコンの画面上でフリーダイヤルに電話をかける様に要求することはありません」とか「ドコモが御電話で御客様のパスワードを訊ねる事はありません」と言われても、「95歳の高齢者」や「認知症の高齢者」がきちんと理解して覚えている事はまず不可能です。
また「銀行員が個人の家を訪問してパスワードを聞く事はありません」とか「警察官がキャッシュカードを預かる事はありません」等といくら言われても、パニックになっている高齢者には冷静な対応が出来ません。
しかも、犯罪者側は失敗した点を改善して、どんどん新たな手口で高齢者(特に初期の認知症の高齢者を狙う)に迫ってきます。
本来、今の生活に困っていないのであれば、望んでいない高齢者がスマートフォンを持つ必要はありません。
しかし、無理やりIT化を迫られている高齢者に選択肢はありません。(スマートフォンを持たざるを得ない)
これがIT系の犯罪に高齢者の巻き込まれる可能性を上げているのです。
御家族や身近な高齢者の防犯対策を考える時は、上記の流れを十分に御理解下さい。
犯罪より恐ろしい高齢者ビジネス
最近は、高齢者を対象にした投資ビジネスが加速しています。
しかし高齢者が「株や先物やFX等への投資」や「アパートマンション経営」や「様々なビジネスへの投資や出資」などで失敗してしまうと、今住んでいる家屋敷を含めた全財産を失ってしまう可能性もあります。(特に、借り入れや信用取引をした場合)
つまり全財産を失うリスクを考えると、高齢者が新たに投資ビジネスを行う必要はありません。(本人がやりたいのであれば別)
それでも多くの企業は高齢者に対して「投資や出資をさせよう」「デジタル通貨や暗号通貨を使わせよう」「スマートフォンやSNSを使わせよう」としています。
しかし、多くの高齢者にとっては「今の資産を増やす必要はない」「スマートフォンやパソコンを使う必要がない」のです。
それでも、社会は無理やりにでも高齢者に「お金を使わせたい」のです。
それは現在、日本の家計金融資産の約70%を高齢者(60歳以上)が占めているからです。(2021年現在約1,300兆円)
このまま、暗号通貨(所謂仮想通貨)やデジタル通貨の普及や、各種申請のデジタル化などが進めば進むほど高齢者の被害(犯罪被害に限らす)は増える事になります。
あなたの身近な高齢者がそういった被害(犯罪に限らない)に遭わない為にも、十分な防犯対策で高齢者の見守りを行ってあげて下さい。
認知症の高齢者の資産
項目
高齢者の人口
認知症の高齢者の人口
高齢者の保有資産
認知症有症者の保有資産
一人当たりの資産(認知症の高齢者)
2020年
約3,640万人(全人口の28.7%)
約600万人
約1,560兆円(全体の約60%)
約250兆円(高齢者全体の約16%)
約4,160万円
2030年
約3,715万人(全人口の31%)
約680~740万人(高齢者の5人に1人)
約1,590兆円
約314兆円
約4,600万円
※保有資産は金融資産(貯金・有価証券など)と不動産(土地・建物など)を合わせた資産です。
※高齢者(60歳以上)の金融資産は平均して約2,400万円です。
日本では高齢者(60代以上)が金融資産全体の約60%を占めています。
そこで高齢者を狙った詐欺や侵入窃盗などが増加してきています。
しかし詐欺被害に合ったのに警察に相談しない高齢者も相当数存在します。
理由は、家族(特に娘や息子)から叱られたくないという点と、騙されたことが格好悪いとか恥ずかしいという点からです。
実際、詐欺被害に合って被害届を出しても、先ず騙し取られた現金は戻ってきません。
しかも一度でも成功した詐欺犯は次々と手口を替えて、同じ被害者から何度も何度もお金を奪おうとします。
また、詐欺ではありませんが、自宅でインターネットをする為に5~6社のプロバイダーと契約しているケース(1社で十分)や、不動産を担保に借り入れをして高額なリフォーム工事をしているケース等もあります。
他にも月額数万円の健康食品を購入していたり、毎日のように通信販売で数千円~数万円の商品を購入している等、詐欺とは言えないが、実質的に金を毟り取られている様なケースが数多くあります。
この事実に離れて暮らす家族が気付く時は、全財産を失ってしまった時(住宅や土地も担保に入っている状態)です。
高齢者の見守りに関する防犯カメラの設置ポイント
1:見守りカメラの設置方法
高齢者が嫌がらない様な設置方法にする。(監視されている様な気がすると、不快感を示す高齢者が多い)
2:見守りカメラの形状
ボックス型の見守りカメラではなくドーム型の見守りカメラを選択する。
3:見守りカメラを設置する高さ
脚立などを使わないと手の届かない場所に設置する。
4:見守りカメラの死角を減らす
建物外(屋外)のカメラの死角を減らすようにする。(屋外で転倒したり怪我をしたりする事がある)
5:映像の流出を防ぐ(PTZ機能のカメラを使わない)
室内を撮影する場合は映像が外部に流出しないようにする。(確実に詐欺犯や侵入窃盗犯に狙われる)
離れて暮らす高齢の両親に対して、見守り用のカメラを設置したいという方が増えています。
しかし、いざ高齢者の住宅に防犯カメラや監視カメラを設置しようとすると、両親から猛反対にあうので困っているという御意見を頂戴します。
そんな場合は両親の自宅にもカメラを設置するが、御自身の自宅にもカメラを設置して、両方の家にカメラを設置する提案をしてみて下さい。(御両親からカメラを設置する承諾が得られやすくなる)
中には、御自身の家にはカメラを設置したくない(生活を両親に見られたくない)が、両親は高齢なので心配だという方もいるようです。そのような場合は、弊社の担当者まで御相談下さい。
弊社で防犯カメラの設置工事をさせて頂く場合は、御両親が納得頂ける防犯カメラの設置プランも御用意しています。
子供の見守りに関する防犯対策
子供の見守り用の防犯対策といっても、3歳の子供に対する防犯対策と15歳の子供に対する防犯対策では全く異なります。
また、男女でも見守りに関して気を付ける点は違いますし、住んでいる地域によっても防犯対策に違いはあります。
これも当然のことですが、子供の性格や家庭環境などでも見守り方法に違いはありますが、下記では一般的な小学生の見守りを対象にした防犯対策を御紹介させて頂きます。
子供の見守りに関する防犯対策
1:子供の行動に関する日記をつける
問題が発生した時に、気になる情報をさかのぼる事が出来ます。
2:防犯ブザーを持たせる
子供に複数の防犯ブザーを持たせる事で、イザという時に危険を回避できる可能性が高くなります。
なるべく長時間大きな音が出続けるタイプが御勧めです。
3:フエを持たせる(防犯対策と防災対策の兼用)
キーホルダーとしてカバン等に付けておけば、防犯用だけでなく災害時にも大きな音を出す事が出来ます。
人間が大きな声を出し続けるのは限界があります。
4:毎朝、出掛ける前に子供の写真を撮る
犯罪に限らず何かが起きた時に、警察に特徴を伝える事が出来ます。(口頭ではきちんと情報が伝わりにくい)
5:小型のGPS発信機を持たせる
小型のGPS発信機を御守りの中に入れたり帽子に縫い付けたりして持たせます。
子供の見守りに関する防犯対策で重要な事は、どれだけ早くトラブルが発生した事に気付く事が出来るかです。
その為には、子供の性格や興味があるものや交友関係や行動範囲などを把握出来ているに越したことはありません。
しかし2~3歳の幼児ならともかく、15~18歳の子供の情報を把握しきるのは難しい事です。
しかし、そういった場合も考慮して、なるべく子供が嫌がらない範囲で見守り出来る防犯対策を講じる事が大切です。
子供の見守りに関する防犯カメラの設置ポイント
1:設置方法に気を配る
子供が嫌がらない様な設置方法にする。(監視されている様な気がすると、不快感を示す子供が多い)
2:見守りカメラの形状に気を付ける
子供の見守りにはボックス型の見守りカメラではなくドーム型の見守りカメラを選択する。
3:見守りカメラを設置する高さに気を付ける
子供の手の届かない場所に設置する。(ある程度の高さがないと全体が写らない)
4:子供部屋に設置しない
子供部屋がある場合、子供部屋には設置せず、玄関やリビングなど子供が通る場所に設置する。(目安10歳~)
5:映像を流出させない(PTZカメラを使わない)
室内を撮影する場合は映像が外部に流出しないようにする。(確実に詐欺犯や侵入窃盗犯に狙われる)
子供の見守りに関する防犯対策で重要な事は「自分は親に監視されている訳じゃない」と思われる事です。
勿論、3歳や5歳の頃であれば、室内のどこに見守りカメラを設置しても構いませんが、小学校の中学年ぐらいからは子供部屋に見守りカメラを設置してもあまりいい結果を生み出しません。(親子関係が悪化する原因になる事もある)
また、子供が高校生ぐらいになると見守りカメラは必要ないと考えている方も多いようですが、今はスマートフォンがあれば知らないうちに子供が犯罪集団や反社会勢力などと繋がってしまう可能性も否定できません。(プロの犯罪者集団が10代の若者を騙すのはそれほど難しくない)
特に両親が共働きの家庭や片親の家庭では、家に子供がいなくても分かりません。
子供を信頼することも自立心を促す事も大事ですが、子供が犯罪に巻き込まれないように防犯対策を講じてあげるのも重要な事です。子供側から見れば鬱陶しいと感じるかも知れませんが、万が一の事が起きた時の後悔と比べて、どのような防犯対策が適しているかを判断する事が大切なのです。
見守りに関する防犯対策【防犯カメラ愛知】
最近は、通信販売での契約トラブルに関する被害が増えています。
例えば、健康食品(サプリメント等)を500円で購入できると書かれているから購入ボタンを押すと、実は最低1年分は購入を続ける必要があるというようなケースです。
また、500円で購入出来るのは初回だけで、次回からは1万円×11カ月分の支払いが発生するというようなケースです。
このような販売を行っている業者は屋号や社名変更を繰り返すので、消費者はなかなか実態を掴むことが出来ません。
しかも少額なので仕方がないと諦めてしまうと、次からは高額商品を販売するターゲットにされたり他の商品を売り付けられる事にもなるので、そのまま放置せず対策を講じる事が重要です。
特に、認知症になりかけている高齢者はターゲットにされやすく、家族や警察にも相談しないケースが多いので注意深く見守る事が問題を未然に防ぐ方法にもなります。
防犯カメラ愛知では、高齢者の見守りや子供の見守りに対する防犯対策を実施しています。
もし気になる不審な出来事や不安な要素がある場合や、建物や人物の防犯目的や見守り対象がある場合など、防犯カメラの設置や利用を御検討されている方は、御気軽に防犯カメラ愛知に御相談下さい。