Q:防犯用の赤外線カメラにも種類がありますか?
A:防犯用の赤外線カメラには可視型のカメラや不可視型のカメラや物質の熱を検知するタイプのカメラ等があります。
赤外線カメラと聞くと一種類しかないと思われている方がいます。
また、防犯カメラや監視カメラに使われている赤外線カメラと、温度を感知するサーマルカメラ(赤外線サーモグラフィーカメラ)を同じカメラだと誤解されている方も多い様です。
確かにどちらも防犯用としても使用されている赤外線カメラですが、撮影する赤外線の波長によって違いがあります。
一般的に使われている赤外線カメラは下記の3種類です。
・可視型の赤外線カメラ(850nm)
・不可視型の赤外線カメラ(940nm)
・熱画像を検知する赤外線カメラ(8~14µm)
また、赤外線をカラー映像で見る事が出来るタイプや、低照度カメラと赤外線カメラを併用したタイプ等も登場しています。
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赤外線カメラの機能
人間の目で見る事の出来る光は可視光線(380~780nm)ですが、実際は360~830nmだと言われています。(個人差がある)
そしてカメラのセンサーが検出できる能力は光源さえ確保されていれば近赤外線の光も検出する事が出来るのです。(700~1,000nm程度の範囲)
一般的な防犯カメラの赤外線の波長は850nm程度の近赤外線が使われているので、肉眼でその光を見る事は出来ません。
防犯カメラの赤外線LEDを見ると赤く点灯して見えるのは、ごく僅かに含まれている可視光線を肉眼が捉えるからです。
しかし、940nmの波長が使われている赤外線LEDには、全く可視光線が含まれていないので肉眼ではLEDで点灯している事が分りません。
デイカメラ(日中撮影用のカメラ)
人間が肉眼で見える波長を撮影出来るカメラです。
可視光線(380~780nm)を検知して撮影や記録します。
夜間の撮影をする際には、ライトで対象物を照らしたり、低照度カメラ(高感度カメラ)を使用したりして撮影します。
ナイトカメラ(夜間撮影用のカメラ)
夜間に撮影する為のカメラをナイトカメラと呼びます。
赤外線LEDを照射して、検知された範囲内をカメラで撮影します。
低照度カメラ(高感度カメラ)をナイトカメラと呼ぶ場合もあります。
デイナイトカメラ(日中と夜間の撮影用のカメラ)
日中は可視光線(380~780nm)だけがセンサーに届くようにデイフィルター(赤外線カットフィルター)を使用して撮影をします。夜間はナイトフィルターに切り替えて、赤外線LEDライト(850nm・940nm)を照射しながら撮影をします。
防犯カメラや監視カメラに使用されているデイナイトカメラは2種類のフィルターを切り替える事で、可視光線の撮影と赤外線の撮影を行っています。
サーマルカメラ(熱を検知するカメラ)
サーマルカメラは物質から放射されている遠赤外線を可視化するカメラですが、監視カメラとして使用される事もあります。
サーマルカメラで撮影された画像はカラーで表示されていますが、それは物質の色を表している訳ではなく、物質の温度差を色で表現しているので実際の色とは異なります。
サーマルカメラはサーモグラフィーカメラと呼ばれる事もありますが、サーマルカメラはカメラの名称で、サーモグラフィー(熱画像)は撮影した画像の事を指します。
※サーマルカメラは、物質の温度を検知する事が出来るカメラの事です。
※サーモグラフィーは、温度差を表示した写真(画像)の事です。
赤外線カメラの比較
項目
光源
光源(LED)の色
真っ暗闇での撮影
映像の色
使用する波長帯
照射できる距離
メリット
デメリット
一般の赤外線カメラ
必要(850nmの赤外線)
濃い赤色で点灯
可能
白黒
近赤外線(850nm)
10~30m
撮影可能な範囲が広い
撮影している事が分る
不可視型の赤外線カメラ
必要(940nmの赤外線)
肉眼では見えない
可能
白黒
近赤外線(940nm)
5~15m
撮影している事が気づかれない
撮影できる距離が短い
サーマルカメラ
不要
光源は無い
可能
カラー(温度差を色で表示)
遠赤外線(8~14µm)
~数km
物体の温度を検知できる
可視画像が無いと形が不鮮明
※波長850nmの赤外線カメラの光源は肉眼で確認出来ますが、波長940nmの赤外線は肉眼では光源も見えません。
※サーマルカメラは赤外線サーモグラフィーカメラとも呼ばれています。
※サーマルカメラは物体が発する熱エネルギーを検出するので光源は必要ありません。
赤外線は780~1,000,000nm(=1,000㎛=1㎜)の波長を指しています。
一般の防犯カメラに使用されている赤外線カメラは850nmの可視タイプと、940nmの不可視タイプの2種類が存在しています。
可視型の赤外線カメラ
可視型(850nm)の赤外線カメラは光源であるLEDが赤く光って見えます。
勿論、可視型の赤外線カメラと言っても、照射された赤外線を肉眼で見る事は出来ません。
赤外線LEDが赤く見える事で犯罪の抑止には繋がりますが、証拠映像などを撮影したい場合や、害獣の活動を撮影したい場合などには赤外線LEDの光が障害になってしまう事もあります。
不可視型の赤外線LEDに比べて、2倍の距離の撮影をする事が出来ます。
不可視型の赤外線カメラ
不可視型(940nm)の赤外線カメラは光源であるLEDを見ても、肉眼では確認する事が出来ません。
対象者に気付かれずに映像を撮影する事が出来ます。
しかし不可視型(940nm)の赤外線カメラは可視型(850nm)の赤外線カメラの半分ほどの距離までしか赤外線が届きません。
赤外線カラー映像
赤外線カラーフィルターで撮影した映像は可視光線で見える色とは違う場合があります。
可視光線を撮影する際は、カメラの撮影範囲に可視光線のRGB(色の三原則)フィルターを通す事でカラーに配色されています。
白黒の赤外線をカラー映像にする為には、波長の違う赤外線にRGBを割り当ててカラー映像に仕上げています。
つまり赤外線のカラー映像は、色の濃淡から判断してカラー映像にしているので、必ずしも可視光線で見た色と同じ色になるとは限りません。
防犯カメラ設置の御提案【防犯カメラ愛知】
防犯カメラや監視カメラとして赤外線カメラはよく使われます。
しかし、設置する目的や設置する場所に応じて選択する赤外線LEDの数や種類がポイントになってくる場合もあります。
先ずは、詳しい設置目的から考えていく事が大切です。
防犯カメラ愛知では、集合住宅や戸建住宅や店舗や事務所などに対する防犯診断を実施しています。
もし気になる不審な出来事や不安な要素がある場合や、建物や人物の防犯目的や見守り対象がある場合など、防犯カメラの設置や利用を御検討されている方は、御気軽に防犯カメラ愛知に御相談下さい。